2024年4月15日 (月)

平面構成

パウル・クレーの作品は線を主体とした抽象画も多いのだけど( 過去の関連記事 )、個人的にはこういった平面構成的な作品が好みだ。特にこの作品は赤→黄→緑→青と広域の色相を使っているにもかかわらずまとまっていて、まるで風景画のようにも感じられる。いや、もしかして本当にそうなのかもしれない。青騎士の画家たちの作風に通ずるものを感じるけど、ミュンヘン時代のものなのだろうか。良い。

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2024年4月10日 (水)

アナログの生命感

何だか昔のSF映画に出てくるコンピューター、しかも悪役、みたいな雰囲気満点のこれはモダンアート作品。よく見ると古いラジオやカセットテープレコーダーなどが地層のごとく積み重なっているだけなのだけど、所々に点いている暖色のライトがいい感じに生命感を醸し出している。ロンドンにて。

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2024年4月 5日 (金)

装飾

この鏡の枠はアールデコのものなのだろうか、装飾的というかグラフィックデザインぽくて面白い。よく見ると動物などのモチーフが組み込まれているようだ。( 過去の関連記事

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ちなみに鏡に映っているのは下のアンティークのポスターで、そうは見えないけどフランスのキャンディーの広告らしい。なぜか筋骨隆々な黒猫もいる。

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2024年4月 1日 (月)

シダ

羊歯(シダ/ fern )模様の壺。型取りした粘土を貼り付けるこの方法はジャスパーウェア、そしてこの壺の形は会社のシンボルマークにもなっているポートランドの壺( 過去の関連記事 )なので、これはウエッジウッドの作品ということがわかる。

ところでなぜ羊歯なのか。暗く湿ったところに生えているイメージがあるので、あまり良い印象が無いのは私だけだろうか。19世紀の英国では羊歯ブームがあったそうだけど、その文脈もあるのかもしれない。これは最近の作品だけど。

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2024年3月27日 (水)

くねくね

腰から肩、そして頭から髪の毛の先まで楕円のかたまりが連続してくねくねつながっている女性像。

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この三次元的な立体構成を意識した造形は、パリで活動したイタリア人画家モディリアーニによるもの。彫刻家のブランクーシとの交流もあったそうなので、その影響も大きかったのかもしれない。大きな色面を持つ青い椅子も楕円形だ。なかなかモダンな表現で、抽象絵画の一歩手前な感じがとても良い。( 過去の関連記事

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2024年3月22日 (金)

やさしいムーア

ヘンリー・ムーア( 過去の関連記事 )の彫刻は、それこそ世界中で見ることができる。そしてどの作品も優しさを感じるところが、誰からも愛される理由なのかもしれない。

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彼の作品はなぜか貫通する穴が開いていることが多いのだけど( 過去の関連記事 )、写真の人物像にはそれがない。もしかすると初期の作品なのかもしれない。彼の活動の中心であったロンドンにて。

 

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2024年3月18日 (月)

螺旋階段

なるほど、小さな螺旋階段に大きな入口をつけるとこうなるのか。螺旋を示唆する大きな曲面を開口上部にむき出しにしているところがモダンでかっこいいけれど、おそらくこれは近年の改修によるものなのだろう。扉が無いというところからも、大きく開きたいという意図を感じる。用もないのに昇り降りしてみたくなるな、これは。( 過去の関連記事

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2024年3月13日 (水)

メカニカルなデザイン

このメカニカルなマシンは、なぜか日本語ではオープンリール( もうひとつのブログから )と呼ばれていた形式のテープレコーダー。今や骨董クラスの年代物だけどスイスNAGRA社のプロ向けの名機で、フランス映画の「ディーバ」に重要な役割として登場していたと言えば記憶もよみがえる人もいるかもしれない。

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この機能感あふれるデザインは厳しい寸法条件の中、電子機器とアナログな機械としての操作性との間でベストバランスを目指した結果なのだろう。SONYなんかもそうだけど、この時期のオーディオ機器はこういったプロダクトデザインの潮流があった。

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2024年3月 8日 (金)

体力勝負

リヒターの作品は作風が変化し続け、最近ではガラスなどを使った彫刻的なものもあるので、もはや画家と呼ぶことには少し抵抗を感じるかもしれない。しかしその中でもこの作品は油絵で、彼らしい抽象絵画だと思う。街灯りを映す雨に濡れた路面にも見えるし、汚れて傷だらけになったバントラックの側面のようにも見える。

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実はこれは 2.5m×3.5m という巨大な作品。大きなスキージーで絵の具をグググっと水平方向にこすりつけた表現なので、これはもう体力勝負なところもあったのだろう。解説によると1990年の作品とあるが、彼は今90歳を超えているので当時は60代。つらかっただろうなあ。( 過去の関連記事

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2024年3月 4日 (月)

日本的な風景

日本的な感覚でこの風景をみると違和感なく海か湖のように見えるけれど、描かれた場所はフランス、セーヌ河畔だ。そう、描いたのはモネ。水辺に映った風景が鏡面となって、上下対称の構図で描いている。静かだ。靄(もや)だろうか、空気に湿気のようなものを感じる。( 過去の関連記事

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2024年2月28日 (水)

ウィーン的

ルーシーリーの作品だと一目でわかる作品。彼女はこのマットな、そして彩度の高いブルーに、いったい何をイメージしたのだろうか。そしてその口縁部には妖しく輝くブロンズの釉薬がかかっているが、そのコントラストがまたウィーン世紀末芸術っぽく感じさせる。もちろん時代も何も異なるけれど。( 過去の関連記事

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そして下の写真の壺(花瓶?)も彼女の作品。花びらや蓮の葉のような、どこか植物を想起させるその形もやはり、世紀末からアールヌーボーにかけての様式を彷彿とさせる。

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2024年2月23日 (金)

奇妙な眼鏡たち

博物館で見つけたこの眼鏡はアンティーク級に古そうだけど、初めて見る構造をしている。ピントを調整するためなのだろうか、あるいはズーム機能なのかもしれない。

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一方、こちらはテートモダンで見たアート作品。眼鏡ではなくゴーグルのようだけど、この奇妙な構成はいったい何を意図したのだろうか。タイトルを確認しておけばよかった。( 過去の関連記事

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2024年2月19日 (月)

希望の光

ターナーは印象派が生まれるよりも早く、今から180年も前にこんな抽象絵画のような作品を描いている。当時はいったいどう評価されたのだろうか。ロンドンで何度か見たことのあるこの大きな作品に、大阪で再会した。( 過去の関連記事 ) 

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遠くに希望の光が見えるかのようだ。朝靄のなか水平線から陽が昇る様子なのだろうと勝手に思い込んでいたけれど、タイトルを見ると sun setting over a lake、湖に沈む夕陽だそうだ。それにしてもこの一発勝負の太陽の表現、すごい。

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2024年2月14日 (水)

プレーヤーズシート

サッカースタジアムのベンチにあるシートを体験できるスペースがあったので座ってみた。これはプレイヤーズシートと呼ぶそうだけど、ヘッドレストまで付いていて、ほぼ自動車の運転席に座った感覚に近いなと思ったら案の定、車のシートメーカー RECARO社のものだった。仕様によっては冬季用のヒーターがついているものもあるそうだ。さすがはドイツ製品。( 過去の関連記事

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2024年2月 9日 (金)

踊るカンガルー

踊っているカンガルーのオブジェかと思って調べると、ウサギの彫刻で有名な英国のアーティストによる作品だそうだ。そのタイトルをみると「ボウラー」とあるが、これはボーリングのことだろうか?サッカーボールを蹴っているようにしか見えないけど。何とも謎の多いオブジェだ。

(後日追記:はっ、と思って調べると、クリケットのピッチャーはボウラーと呼ぶそうだ。英国→クリケット、なるほど。でもウサギは謎のまま。)

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2024年2月 5日 (月)

頼りない日差し

このハマースホイの作品は、sunlight on the floor というタイトルからはイメージできないほどの暗い部屋が描かれている。まるで月明りではないかとも思えるこの頼りない日差しは、やはり北欧だからなのだろう。( 過去の関連記事

そしてこの歪んだ建付けのドアや窓は、表現に誇張があるのだろうか。そしてその意図は何だろう。彼の作品は思わずいろいろ想像したくなるストーリーというか、独特の深みのようなものを持っている。

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2024年1月31日 (水)

ガラスの壺

写真はポートランドの壺と呼ばれる古代ローマの遺物で、何と黒いガラスに白いガラスをかぶせた後にレリーフで絵柄を削り出すというカメオの技法で作られている。

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これは大英博物館に展示してあったのだけど、よく見るとヒビがいくつも確認できる。実はそれは発掘品の復元によるものではなく、奇跡的に完璧に近いかたちで見つかった壺を展示中に若者が叩き壊してしまったという事件があったから。

その代わりとしてウエッジウッド社によって陶器で作られたコピーが長らく展示してあったという逸話があって、今でも同社のシンボルマークになっている。その代打に立った陶器の壺も、今ではジャスパーウエアの発祥の壺ということで本社工場に展示してあった。( 過去の関連記事

 

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2024年1月26日 (金)

作品の側面

Bridget Riley というロンドンのアーティストの作品。カラフルでモダンな油絵でキャンバス側面もグレーに塗ってあり、そこも作品の一部ということなのだろう、本人のサインもあった。遊び心があるというか、こういうトリッキーな表現は彼女の得意とする表現だ。もちろん額装なんかする野暮なキュレーターなんかはいないだろう。( 過去の関連記事

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2024年1月22日 (月)

石膏像たち

部屋の片隅に片づけられた石膏像たち。息を潜めているかのような気配を放ちながら、その出番を静かに待っている。ここは美大のデッサン室。天井が高く、自然光がとても柔らかい。( 過去の関連記事

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2024年1月17日 (水)

記録

大英博物館にあった粘土板には細かくぎっしりと、しかも美しく楔形文字が刻されていて、よほど重要な意味合いを持っていたものだったであろうことが想像できた。

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これは紀元前700~600年頃の古代メソポタミアの遺産で、王様が不死を求めて旅をするというギルガメシュ叙事詩の一部とのことだ。Wikiによるとこの粘土板の文章が旧約聖書などの物語と酷似していることがわかり、発見場所を再び掘り返すと関連する粘土板がいくつも見つかって、後に叙事詩全体の解読に至ったそうだ。

このストーリーを何とか次世代に残そうと思った古代メソポタミアの人たちのモチベーションが素晴らしい。記録って大事だ。( 過去の関連記事

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