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2015年12月10日 (木)

イメージのリアライゼーション

フランク・ゲーリー Frank Gehry ( 過去の関連記事 )がデザインしたパリ郊外のミュージアム FONDATION LOUIS VUITTON の設計過程を紹介する展示が、表参道のルイ・ヴィトンの旗艦店で行われていたので見てきた。

この奇抜なミュージアムは、実際に体感するとわかるのだけど( 過去の関連記事 )実に捉えどころがない。環境的に遠くから俯瞰しづらいし、近づいても曲面のガラスが映し出す風景によって形態を捉えにくい。建築本体も複雑で、自分が建物の中のどこにいるのかを直感的に認識することさえ困難だった。もちろんそれがゲーリーの狙いだったのかもしれないけれど。

そして展示、いきなりこのドローイング!複雑に絡み合い、のたうちまわる線。ゲーリー本人にしか、そこで表現しようとした意図は理解できないだろう。

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初期段階のモデルが多数展示してあった。かなり最初の段階から機能的な本体部を透明のカバーで覆うコンセプトがあったことがわかる。

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少しづつ、風を視覚化するかのように揺れ動くイメージへと変わっていく様子がうかがい知れる。このあたりの、ラフだけどとても感覚的なスタディはゲーリー建築の真骨頂と言える。このイメージを最終的な設計に落とし込んで実際に建築として建ててしまうわけだから、その果てしない労力は想像を絶するものに違いない。

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これは少し大きなペーパーモデル。ミュージアムは公園の中に建てるので、動線を遮らないようにと公共スペースを中心部に通すアイディアがあったようだ。

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そしてこれは、おそらく設計を進める過程で作られたであろうモデル。三次元形状が多用されているので、さぞかし設計も大変だったろうことが推測できる。もちろん今の時代は全てデジタルで開発されているのだろうけれど、確か世界中で400人くらいのエンジニアが同時に開発を進めたと聞くので、データを制作し共有し検証し修正しといったことを統括するシステム自体も最先端なものだったにちがいない。

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これは透明素材を使った、かなり最終案に近いモデル。陽の光を採り入れた屋上のスペースの心地よさげな提案は、実際そこで感じた空気感を呼び起こさせるほどリアルだ。

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この展示があったのは最上階にあるギャラリーだったので、表参道の街並みと合わせてみることができる。もし都内にあったらこんな感じかなと空目して見るのも面白い体験だった。

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1:10くらいだろうか、かなり大きな部品モデルもあった。これは設計検証を目的としたプロトタイプに違いない。

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そして艶消し透明のアクリルをワイルドに組み合わせただけのオブジェ。コンセプトを語っているのだろうか、やたらカッコいい。これは欲しいぞ。

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