2019年1月23日 (水)

ミッフィー

うさこちゃん、ことミッフィーの巨大な照明。作者のディック・ブルーナーは近年亡くなられたが、Wikiによると地元オランダのデ・スティルの影響を受けた作家だったとの記載があり、少し驚いた。確かにモンドリアンの晩年の作品と比較すると、シンプルな構成と太い輪郭、そして限られた色数と強い色調という特徴は共通かもしれない( 過去の関連記事 )。キャラクターにしてはロングライフなのも、このあたりに秘訣があるのだろう。

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2019年1月14日 (月)

若手発掘

このチェア、まるで機内用の空気で膨らませるネックレストのようだ。シートが未処理な感じなのは、その対比を強調したかったのだろうか。まさか気が回らなかったなんてことは無いだろうけど、座り心地なんて主題ではないという態度がむしろ潔いとも言える。これは昨秋、都内で Young Swedish Design 2018 の一環として来日、展示されていたもの。いいなあ、若いって。

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2018年11月23日 (金)

ヤカン

どことなくヤカンのような感じがするALESSIのケトル。イタリアのブランドでステンレス製なのに、なぜに日本的に感じるのかと思ったら案の定、深澤直人のデザインだった。その名も「CHA」。ケトルでお湯を沸かした後にそのまま茶葉を入れてティーポットとして使える、とのこと。なるほどヤカンだ(しかも2万円近くするヤカン)。ちなみにヤカンはもともと薬を煮出す道具がルーツで薬缶と書くそうだ。それにしても柄の取付け部分なんかは、まるで柳宗理の土瓶にそっくりじゃないか、と小さな声で愛を叫ぶ。

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2018年11月 5日 (月)

Form giver

インゲヤード・ローマン Ingegerd Raman というデザイナーを知っている人は、もしかすると少ないかもしれない。スウェーデンのプロダクトデザイナーで、グラスウエアの会社のインハウスデザインに長らく所属していた為に個人名が表に出る機会は多くなかったからだ。彼女は75歳にもなる今でも現役で、近年ではIKEAや日本のメーカーなど様々な会社とコラボレーションをしている。

そんな彼女の企画展が都内で行われている。

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クラフト的な作品もあるけれど、展示の多くは実際に販売された、あるいは今でも販売されている量産のプロダクトだ。どれも飾らず、真摯に素材と対峙して「手」で考え抜いた造形であることが伝わってくる。

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北欧的という言葉が正しいかわからないが、作品はどれも静かで時代を越えた、そしてシンプルで実用的なデザインでもある。陶芸出身だった彼女は、自らをデザイナーと呼ばず Form giver と呼んでいるそうだが、作品に対する考え方や決意が表されていると同時に、どこか詩的で美しい響きにさえ感じる。

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こちらは有田焼のメーカーとのプロジェクトで、数年前のリビングショーで展示があったのを覚えている。モダンなスタイリングながらも、さすがは陶芸出身だけあって、こなれた感じがする。

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今回の展示は気合が入っていて、展示デザイン(地元のデザイナーだそうだ)も素晴らしかったが、チラシと図録もビジュアル的にクオリティが高いものだった。

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そして彼女の作品を紹介する珍しい書籍を、友人が持っているというので貸してもらった。やはりこちらの表紙も、彼女の作品らしくさっぱりした素敵なデザインだ。

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グラスウエアの撮影を心得ているフォトグラファーだ。

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このピッチャー&グラスは展示にもあったが、シンプル&モダンで美しい。都内のショップで触れてみたことがあるが、すごく薄くて怖いくらいだった。きっと水のきりりとした質感も、指先や唇から伝わってくることであろう。

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模様の施されたものもあるけれど、それでもモダンな表現のものが多い。現代の生活においてクラフトがどうあるべきかをデザイン的に思考して表現している、という感じだろうか。

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2018年10月26日 (金)

ガルウイング

世界初のガルウイングのドアは、このメルセデス( 過去の関連記事 )だった。何かのイベントだろうか、銀座で展示してあったものだ。ガルウイングとはよく言ったもので、特にこの位置から見ると車体の断面形状がまさにカモメの翼を模しているかのようだ。

このドアは、大きなドイツ人が小さなコックピットに出入りするために考え出したアイディアに違いない。最近ではテスラなんかも採用しているが、車自体が居住性を求めて大きくなったせいもあるのだろう、今ではそんなに多くは見られない。ちなみにこのドアの断面形状で気づく人もあると思うが、この車種は窓を開けることはできない。エアコンなど無かったこの時代、夏でもうすら寒いドイツならではの思い切りだったのかもしれない。

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更に下の写真を見ると座席の外側の厚みが半端なく分厚いのがわかるが、この構造的な理由もあって開口部を上に開けなければならなかったのかもしれない。そしてヒンジ付近に見えているオイルダンパーも、もしその時代に無ければこのドアは実現しなかったのだろう。様々な条件や制約があったからこそ新しいアイディアやイノベーションは生まれるのだなあと、あらためて感じた。

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2018年10月22日 (月)

ベルトイア

アメリカへ移住したイタリア人デザイナー、ベルトイア。イームズと共にミッドセンチュリー時代の家具デザインを牽引したひとりだ。彼の代表作はワイヤーを駆使したチェアが知られていて、写真はそのうちのひとつ。

金網のようなものをプレスしたんだろうな、くらいにしか思ってなかったが、ロッド1本1本を三次元形状に曲げたものを溶接して組み上げられている。ベルトイア自身が金属加工のエキスパートでありアーティストでもあったそうなので、なるほど納得がいく。彼のアート作品も気になるので、いつか見てみたい。

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2018年10月 8日 (月)

野菜の森

床に落ちる影がまるで木漏れ日のような、詩情あふれるこのガーデンチェアは Vitra製。表参道のけやきの樹影を模した伊東豊雄のTod'sビル( もうひとつのブログから )を想起する。きっと同じように森の木々をモチーフにしたんだろうな、と思いきや名前は「ベジタルチェア」。野菜?キャベツとか?

このチェアは前脚こそ座面と一体成型になっているものの、何かしら金型設計的な理由があったのかもしれない、よく見ると後脚は別パーツになっている。そして複雑な形状ながらも、スタッキングできるように模様の穴の位置を工夫しているところがエラい。

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2018年9月24日 (月)

調理家電

食材を熱で調理する。それは火を獲得してからの人類にとって、工夫に工夫を重ねていくチャレンジの連続だった。材料に応じて様々な調理器具を発明しては、様々な燃料を駆使し、火力を調節し、煮たり、焼いたり、蒸したり。そしてその技術の追求は、今も終わることなく続いている。

日本では、マイクロウェーブを使わずに「加熱した水蒸気」という、ローテクのようなハイテクを使ったシャープのヘルシオが、今では量販店の一画を獲得しているのはご存知の通りだ。一方、欧州にはフライヤーという日本ではあまり見かけない(と思いませんか?)調理家電があるけれど、こちらの写真は油を使わないフライヤー、その名もノンフライヤーという製品。熱風でフライと同等の調理ができるそうだ。ん?ローテク?ともあれ、これから先どのような調理器具が生まれていくのだろうか。

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2018年8月31日 (金)

折り紙

デンマークの Klint 社による、有名な折り紙ライト。彼らはこれを Folding ではなく Pleating と呼んでいるようなので、折り紙というのは正しい表現ではないかもしれない。確かにこのくらい曲線を多用するというのは、折り紙の領域を越えた職人技が必要に違いない。

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デザインによっては、かなりの大きさのものまで作っている。

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こちらは初めて見るが、新作なのだろうか。不透明のシェイドの内側に折り紙が仕込まれていて、光が程よく柔らかくなっている。

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かつて訪問したコペンハーゲンの博物館の中にあった図書室にも、このシリーズは当たり前かのように使われていた。よほど彼らの感性に合っているのだろう。

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2018年8月22日 (水)

ケアホルム

とある美術館にあったポール・ケアホルム( 過去の関連記事 )がデザインした PK22。革張りもカッコいいけど、この籐編みのモデルもさっぱりしてて素敵な仕様だと思う。大人になったら買いたいと思っていたけど、いい大人になった今でも手元に無いプロダクトのひとつだ。Fritz Hansenだと一脚50万円くらいするはずなので、やはり値段もネックなのかもしれない。中国製のジェネリックだとたぶん10分の1くらいだろうけれど、溶接とか編目とか見る人が見ればわかるんだろうな。

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