2017年5月 8日 (月)

まな板

特に南ドイツでは木を愛する文化圏のためか、木製のカッティングボード、いわゆる「まな板」を売っていることをよく目にしたけれど( 過去の関連記事 )、欧州全体ではカッティングボードを使わないで調理することが多いので、あまりメジャーではないと聞いたことがある。こちらはフランスで見つけた、手作り感あふれるアンティークまな板。廃材とかを利用して作ったんだろうなあ。

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2016年10月14日 (金)

ミュージアム巡り190(US編) 上流階級

ワシントンDCのホワイトハウス近くの、省庁が立ち並ぶ地域の一角にある DAR Museum。DARというのは Daughters of the American Revolutions の略称だそうで、アメリカ建国理念に賛同する女性の協会、的なNPOのようだ。ざっくり言ってしまうと「政治家や上級役人の奥様方の集まり」と言っていいだろう。

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従って展示はいたって上流階級な感じ、そしてもちろん女性の視点を強く感じる。中でもお客様を招く応接室は特にゴージャスだった。ちなみにここは、おそらく昔の官公庁だった建物で、その各部屋に再現された個人邸の部屋を見て回るという、ちょっと風変わりな施設だった。

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どの部屋もフェミニンながら、やっぱり高級な感じ。しかし家具などは一体どこ製で、どこのスタイルなのだろう。やっぱり欧州を手本に米国で作られたものなのだろうか。

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そしてティーセットもマダムたちには欠かせないようだ。これは1792年の書き込みがある。確かに古そうだけど、それでいてしっかりとラブリー。( 過去の関連記事

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この持ち手がバンブー巻きなのは珍しいかも。

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そして主婦のたしなみ、クロスステッチ。全米各州のマダムたちから集めたのだろうか、まさに寄せ書きならぬ寄せステッチ。

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その中でワシントンDCはと言うと、もちろんジョージ・ワシントン( 過去の関連記事 )。ちょっと怖い感じだけど、緻密に作ってある。

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そしてベッドルームの再現もあった。さすがにプライベートなスペースは家庭的でホッとする。手作りっぽい子供用のパッチワークキルト( 過去の関連記事 )や、寒さをしのいだのだろうベッドウオーマーがあったりと、時代や地位を超えた母の愛を感じる。

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2016年9月 7日 (水)

蜂蜜

フランスの田舎に Provins プロヴァン という、中世の姿を残した古い街がある。街には小高い丘があって、その頂には当時の城が半ば朽ち果てながらも残されている。

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街はその城を中心として拡がった商業都市だったそうで、今でもその時代の雰囲気が良く残されている。そして、ここはなぜかバラが有名だそうで、バラの蜂蜜を売っている店があった。

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店内に展示してあったこちらは、猫つぐらではなくハチの巣箱。手作りの藁細工で、温かみがある昔のものだ。南ドイツでは小屋そのものが巣箱になっている大きなものを見たことがあるけれど( 過去の関連記事 )、こちらを同じく家に例えると藁葺の民家といった風情だ。

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中には土を塗ったものや、板を組んで作られたものも展示してあった。おそらく、今ではもっと近代的なものなのだろうけれど。

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その店で買って帰ったバラの蜂蜜がこちら。バラと共に城の絵がラベルに描かれている。

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そして、フタにはリアルな蜂が!こわい!

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2016年9月 2日 (金)

ミュージアム巡り186(US編) アメリカンアート

米国ワシントンにあるスミソニアン博物館群の、たぶんこれでラストのレポートは、その名もズバリ American Art Museum。古い建物だけどコートヤードには写真のようにモダンな屋根があって、この日は何かイベントがあるようで、その準備をしていた。欧米のこういった半ば公共的な場って何かとパーティなどに活用されることが多いけれど、日本でももっとあっていいと思う。

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さて美術館。これらは西部開拓時代に大陸を巡り、インディアンの風俗を描き続けた George Catlin という画家によるもの。

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例えば衣装や化粧、髪型など、今は消えてなくなってしまった部族の風俗も描かれているに違いない( 過去の関連記事 )。おそらく写真も無かった時代なので、これは民俗学的価値も高いのだろう。

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そして印象派のようなこのタッチは、それもそのはず「アメリカ印象派」というジャンルがあるそうで、その代表的な画家 Childe Hassam チャイルド・ハッサム によるもの。メアリーカサットとも交流があったというが、フランスで活躍した彼女とは違ってメイン州など東海岸を中心に活動したそうだ。

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やはり米国独自のアートは、二次大戦後のモダンアートからだと思う。その代表選手のひとりが、このエドワード・ホッパー。「ナイトホークス」なんかが有名だけど、こういった映画のワンシーンのような雰囲気のある作風が、自分も若い頃は大好きだった。

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たとえそれが人物が描かれていない風景だとしても、彼の作品の場合はどことなくストーリーを感じるから不思議だ。何かが起きる予感、あるいは何かが起きた余韻。

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そしてこのミュージアムは絵画だけでなく、家具や生活道具などもコレクションの対象になっているのがうれしかった。例えばこういったアンティークのシェイカー家具。おそらく今でも全く同じデザインで作られているのだろう。

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かなり前だけど、マサチューセッツのハンコックにあるシェイカービレッジに行ったことがあるが、そこで買ったオーバルボックスと同じようなものも展示してあった。

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アンティーク・キルトの世界も奥深い( 過去の関連記事 )。これはベツレヘムの星、英語で言うと Guiding Star というキリスト教的に意味の深いパターンだ。( 過去の関連記事 )。

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その他、生活道具もあれやこれやあって興味深い。このフォークなんて、世界共通だ。( 過去の関連記事

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そして屋根裏部屋、と呼ぶにはあまりに立派な最上階。元々は特許庁の建物だったそうなので、おそらく資料の保管スペースだったのをリノベーションしたのだろう。

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ここは未整理のアメリカン・アンティークの宝庫。とりあえず見て回れるようになっているので、時間さえあれば探検のしがいがある。

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いろいろあるけど、個人的にはプリミティブなものがイイ感じ。この鳥さんは、欲しい!

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これはロボット?ではないようですが、ブリキのオブジェなのだろうか。もしかするとパイプとかの商品サンプルなのかもしれない。いずれにせよ無垢な感じがとても良い。

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2016年7月13日 (水)

ミュージアム巡り179(US編) アメリカのプロダクト

スミソニアンのアメリカ歴史博物館 National museum of American history は、アメリカ400年の歴史を網羅的に紹介する展示だ。ざっくり言うと、欧州の社会文化の持ち出しから始まり、戦争に次ぐ戦争の歴史、そして近代になって開花した独自のテクノロジーとカルチャー、といったところだ。多様な側面があっていろいろ感じることもがあったが、このブログではプロダクトの歴史にフォーカスしたい。

まずは「発明王」エジソン。単に電球を発明しただけでなく、それを大量生産するしくみと、そのための発電と送電のしくみを考えたところがすごい。今で言う起業家の元祖なのだろう、彼は後にGEとなる会社の創業者でもある。

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そして数々のトースターたち。様々なメーカーが、あの手この手の焼き方を提案している。朝、手軽にトーストを焼くことを当時の主婦が切望していたということなのだろう。

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これは鉄の扇風機たち。どれも重たそうで暑苦しい。そんな中で奥に見えているGEの扇風機なんかは、デザインという意味で相当に目を惹いたに違いない。まさにプロダクトデザインが経営的にも重要になっていく時代だ。

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そしてこれはドライヤー。机上に置く形が基本で、手でも一応持てる工夫がされているように見えるけれど、それでも重かったのだろう。

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蒸気機関車の歴史は、もちろん英国が先輩。それでもアメリカ大陸に持ち込まれてからは、独自の進化をしたとのことだ。しかも広大な土地に路線のネットワークを作るとなると、大量のレールを生産しなければならなかった。そこで活躍したのが「鉄道王」かつ「鉄鋼王」と呼ばれ、後のUSスチールの礎を築いたスコットランド移民のカーネギーだ。

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車の歴史についても欧州が先輩。しかし「自動車王」ヘンリーフォードが確立した流れ作業による大量生産システムによってT型フォードが生まれ、低価格化して爆発的に大衆に広がっていった点がアメリカ的である。

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時代は少し下るが、映画にもなった幻のタッカーも展示してあった。輝く三つ目が個性的だ。

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アメリカのパーキングメーターは、最近までこんなだったなあ。

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そして今回、Patent model (特許模型)という分野があることを知った。こちらは風車の特許申請用模型。この手のものはアンティークのコレクションとしての対象になっているに違いない。これは欲しい。

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こんなコーヒーのフタも、収集すればミュージアムに展示できる。これも特許回避によるバリエーションと考えると、商業的でアメリカ的。これは欲しくない。

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そして商業キャラクターたちも、米国文化の一端と言っていいいと思う。このMr. Peanut はスナックの会社の歴史的キャラクターで、今でも現役。

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テレビ番組だけど、Sesami Street も多くのキャラクターを生み出した。こちらは小柄なエルモ。個人的にはクッキーモンスターが好きだけど。

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そしてこれは、世界最初のマウス、ですと。プロトタイプなのだろう、なんと木製だ。

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そしてマウス(ネズミ)とネズミ捕りの歴史っていう、真剣なジョークもアメリカ的。

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2016年5月18日 (水)

ミュージアム巡り171 モード

先に紹介したパリの「装飾芸術」ミュージアム( 過去の関連記事 )と同じ建物にあって、実は今になってはその境界があいまいなのだけど、この Musee de la Mode et du Textile というファッションやモードに関するミュージアムは、さすがはパリだけあって力が入っている。おそらくその道の方々には有名なところなのかもしれない。

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とても男性の服とは思えないようなかわいさは、さすがフランス文化。仕立てる前の生地はこんな感じで刺繍も凝りまくり。ボタンも同じ布からとられているのがわかる。

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もちろん女性のファッションも充実。女性を美しく彩るという文化はグローバルだけど、そのトレンドの中心にいつもパリはいる。

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サンローランやディオール( 過去の関連記事 )などなど、フランスを代表する近代のファッションデザイナーたちの展示も充実している。

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2016年5月 4日 (水)

ミュージアム巡り170 装飾芸術

あまり知られていないと思うけれど、ルーブル美術館( 過去の関連記事 )と同じ一連の建物内に Musee des Arts Decoratifs という、文字面ではアールデコ、訳せば「装飾芸術」に関するミュージアムがある。いわゆる20世紀初頭に一世を風靡したムーブメントであるアールデコと同じ意味ではあるけれど、ここの展示では広く装飾芸術と捉え、ロココあたりから近代に至るまでの家具や雑貨などあらゆるものを展示している。

ということでインテリアコーナーは、いきなり最初がコレです、どーん。

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あそらく玉座的なものだろう。そして、ん、これは?何だ、ソファベッド?

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やっぱりイスの世界は相変わらず奥深い。様々な様式があるのがわかる。

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しかし本当にカワイイものが好きなんだね、フランスって。

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時代が下がればこういったものも出てくる。アールデコ調の応接セットというか、趣味の悪い金持ちの社長のデスクみたいな感じ。ピアノフィニッシュなので毎日磨かないと埃が目立つだろうな、これは。

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もちろんモダンなインテリアもある。こちらはコルビジェのシェーズロングのフレーム部分。こうやって見ると「休息の為の機械」と自ら名付けた理由がわかる気がする。( 過去の関連記事

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食器や茶器の好きな方には興味深いであろうコレクションも充実している。こちらはかわいい花模様のティーポット。( 過去の関連記事 )下にある爬虫類系の脚がついてるのはウォーマーだろう。上にあるのは、たぶん茶こしかな?

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そしてこれらは機能的意味はもはやないので食器とは呼ばないのだろう。

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こちらはガラスウエアのコーナー。絵柄が少ないだけでずっとモダンになる。

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置時計だってデコらない理由はない。スイスで似たようなものをたくさん見たことがある。( 過去の関連記事

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宝飾品や装身具も多い。これはもしかして元祖 Zippo?

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2015年7月 9日 (木)

ミュージアム巡り157 陶磁器

ルーアンのミュージアムその2。この街はルーアン焼きと呼ばれる陶器でも有名で、おみやげ物屋さんも街角にちらほら。土や釉薬などの原材料にもともと恵まれた土地だったのか、あるいはセーヌの水運で顔料の輸入や製品の輸出に適していたからなのだろうか。でもやっぱりデルフトと同様に( 過去の関連記事 )、かつての技術と品質の伝承はされていないように思う。

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ジベルニーのモネの家( 過去の関連記事 )のキッチンに使われていたタイルも、おそらく日用品としてこの地で作られたに違いない。セーヌを上れば近い場所でもある。

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そんなルーアンにある陶磁器博物館。そんなに大きくはないけれど、貴族の古い館だったであろう建物をそのまま使っていて、当時の生活をイメージしながら見て回れる点がよかった。

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やはりと言うべきだろう、ルーアン焼きも中国や日本の陶磁器の強い影響を受けている。隣国オランダの東インド会社を通じて大量に入ってきた製品にインスパイアされた欧州各地の陶磁器は、16~17世紀に大きな変化が起きていた。この地も例外ではなかったようだ。

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そしてこれは、日本の徳利(とっくり)の豊かな胴の曲面を想起させるピッチャー。こちらの生活様式に合わせ、使い勝手を考えた持ち手をつけている。模様も唐草っぽくて、なかなか素敵。

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赤い色味が入ったものもあった。模様も細かく、まさに伊万里っぽく感じる。

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使われ方が再現されているのを見ても、なるほど、なかなかカッコいい。白とガラスを使い色数を絞ったコーディネイトにしているので、それ自体が現代のセンスなのかもしれないけれど。

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そしてこのモダンなキュービックは何?歯ブラシ立て?と思って調べると、なんだインク壺。ちょっと痛んでるけど、これは欲しいかも。

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そして、うーん、なんだろう。ゴマとかネギとか入れる薬味入れ?なわけないか。

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2015年3月 5日 (木)

剥製の壁飾り

剥製の壁飾りのような、おそらくはコートハンガーを狙ったであろうこのプロダクトは、壁から取り外して二本の角と鼻の頭を三脚としたスツールにもなるという、少し無理やりな感はあるものの斬新なアイディア。もちろん、こんなことを考えるのは典型的なダッチデザインだ。( 過去の関連記事

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モチーフにしたであろう剥製の壁掛けは、欧州では比較的目にすることが多い( 過去の関連記事 )。ドイツでは宮殿などで、こんなド迫力のものが誇らしげに掛けてあったりする。

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2014年9月 8日 (月)

食パン

日本の食パンは、もともとはイギリスかフランスから入ってきたものだと思うけれど(ところで、どうして食パンって呼ぶのだろう?)、かなり日本独自の進化をしてきているのではないだろうか。そういえば、ドイツにはパンのミュージアムがあったなあ。( 過去の関連記事

日本の食パンは、なにせフワフワと柔らかい。そして米食文化の影響だと思うけれどモチモチした食感が独特だ。従ってトーストも厚切りが主流で、中の柔らかい部分を同時に楽しむ傾向が強い。関東の6枚切りと関西の5枚切りの話は有名だけれども、稲作文化の入ってきた地域に、より強い嗜好が残っていると考えたら、すごく壮大なストーリーじゃないか。単に関東人は小洒落てて大きいものにかぶりつかないだけじゃないか、との突っ込みもあるようだけど。

一方イギリスの食パンは薄く、地元では珍しい厚切りでさえ日本の10枚切りに相当するとも言われている。確かにホテルの朝食に出てくるパンは薄くて、面積もかなり小さい。自分が出張で泊まるようなホテルだとセルフで焼くんだけれど、ちょっといいホテルだとカリカリに焼いたのをスタンドに数枚立てて持ってくる。そしてそのスタンドだが、アンティークショップではシルバーウエアの高価なものをはじめ、板材を打ち抜いて曲げたものや、写真のようにロッドを曲げて溶接したものなど、様々なものが売られている。

ということで手に入れたアンティークのトーストスタンド、案の定、日本ではどんなに薄い食パンでも入りやしない。まあ、ハガキ立てにでもするかな。

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