2018年8月27日 (月)

剥がれた塗装

欧州の古道具屋さんでよく見かけるサビた椅子、という記事は何度か書いたが( 過去の関連記事 )、剥がれた塗装のイス、という世界もまたあるようだ。

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そしてこちらには、あたかも野ざらしによって期が熟するのを待つかのような予備軍たち、なのだろうか。どうして塗装しちゃうんだろうなあ。しかも微妙な色ばかり。

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ああ、やっぱりアンティークは木がイイよね。ホッとする。

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2018年8月17日 (金)

逸話という価値

浅草から隅田川の対岸を見た風景は、個性を競う建築ばかりの支離滅裂感がどこかアジアっぽく感じる(まあアジアだけど)。今となっては上海か深センあたりの風景と変わらない、なんて言ったら中国に失礼だ、逆に見劣りするほどになった。

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右下に見えているのはバブルの象徴、スタルクのデザインしたアサヒビール本社のオブジェだ。最近のクリーンアップによって本来の輝きを取り戻している。

昔から「金のウン〇」とヤユされているが、自分は同じウンでもどちらかというと孫悟空が乗ってるようなキント雲を昔から想起する。でも実はクライアント企業の情熱を表す flamme d'or すなはち炎とのことだけどね。建築的にこれをつくるのは当時の技術では困難だったのを、造船会社に頼み込んで作ってもらった、という逸話を覚えている。

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今でこそシンプルなデザインが多いスタルクだけど( 過去の関連記事 )、当時はポストモダンの旗手とも言える存在で、尖がったアートっぽい作品を量産し続けていた。下の写真のレモン絞りも、同時期の彼の代表作。こちらは彼がバカンスで滞在していたリゾートで、食事中にレモンを絞っていて閃いて、紙ナプキンにスケッチを描いてALESSIに送ったという逸話がある。彼の作品は逸話が価値でもある、ということか。

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2018年8月13日 (月)

椅子のある風景

椅子のある風景@欧州。部屋の中にあって当たり前の椅子が、こんな風に屋外に何気に置かれた時に醸し出す雰囲気というか空気感って、何かいいですね。人が座ることをアフォーダンスする宿命のカタチが、おのずと周囲の空間を取り込んで支配している。そしてあたかも、使われてきた歴史や物語を自ら雄弁に語っているような気さえするから不思議だ。

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2018年7月30日 (月)

パリ3区

3e arrondissement de Paris すなはちパリ3区は、マレ地区を含む古い街並みの残るステキな街。古い建物を活かしたギャラリーやブティック、ミュージアムなんかも多くて、おしゃれな地域でもある。そんな3区の通りには、アートのエスプリに満ちたものがあふれている。

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時には、首をかしげたくなるような意味不明のものもあるけれど。

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これは落書きなのか、それともオーナーのセンスなのか。いずれにせよ、シャレが効いてて素敵だと思う。

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2018年7月 6日 (金)

農村テーマパーク

王妃つながりで今回は、フランス国王に嫁いだオーストリア王室の娘、マリー・アントワネットの話。最近のニュースで、ベルサイユ宮殿の広大な敷地の一画にあるプチトリアノンの建物の一部が、その内部をディオール( 過去の関連記事 )の支援で修復し、ガイドツアーによる公開が始まったとのことだ。

ベルサイユ宮殿本体がゴージャスなキラキラ空間なのに対して、ここはマリー・アントワネットのプライベートなカントリー趣味のエリアで、当時の農村テーマパークとも言える。前に行った時は外を歩いて見て回るだけだったけど、田園風景をまるごとつくってしまう財力もさることながら、そのモチベーションに興味を抱いた記憶がある。

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宮殿の広大な庭がル・ノートルのデザインした超幾何学的なスタイルなのに対し、この一角だけナチュラルテイストで、いわばイングリッシュガーデンなのが面白い。( 過去の関連記事

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牛や鶏を飼ったり、畑まで作って実際に農作業のようなこともしていたらしい。子供の教育目的もあったのだろう。そして何より、王宮でのストレスから回避して自分を回復する貴重な場所と時間だったのかもしれない。単に主婦のガーデニング、あるいは「ごっこ」遊びだと言って笑うには、どうも気が引けてしまう。

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2018年6月27日 (水)

チロル

この写真のジャムは、オーストリアのチロル産。ダルボというブランドで、南ドイツでは普通にスーパーに並んでいたのだけど、昨今では日本でもたまに売っていたりするので不思議な感じがする。ウィーンの有名なお菓子、ザッハトルテに使われているジャムも、このダルボ社製とのことだ。

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ナチュラルな素材を謳うだけあって、パッケージに描かれている絵もナチュラルなテイスト。写実的で、あたかも昔の植物図鑑の図版のようだ。

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このダルボ社、調べてみるとインスブルック( 過去の関連記事 )近くにあるシュタンスという街にあるそうだ。地図を見ると、ミュンヘンからインスブルックに向かうイン川沿いの道の途中にあるので、何度も通過していたことになる。

この地域は美しいチロルの山々が連なっていて、冬以外はとても良いところだ。山間には写真のような美しい村々が点在していて( 過去の関連記事 )、このパッケージを見ていると、そんな風景がよみがえってくる。

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2018年6月22日 (金)

手水鉢

こちらは松本民芸館の展示にあったもの。手水(ちょうず)鉢、あるいは茶室の庭に設けた蹲踞(つくばい)として使ったのだろうか。スペインの聖水鉢と書かれているので、もともとは教会にあったものなのだろう。粗削りの石鉢の周囲には、やつれた聖人たちが刻されている。いずれにせよ身を清める目的には変わりないが、いったいどうやって入手したのだろうか。。。

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2018年5月30日 (水)

庭園

モネの庭つながりでもうひとつ。いわゆる「庭園」の分野も地域や文化、歴史、様式(デザイン)など、とてつもなく奥が深い。うっかりその世界に入り込もうものなら、きっと抜け出せなくなるに違いない。そんな中でも自然の景観を意識するイギリス式庭園、いわゆるイングリッシュガーデンは有名で、日本でもガーデニングなんかで人気なのではないだろうか。

先日見かけた写真のガーデンベンチは、よく見ると花壇のようになっていて、どうやら座ってもいいようだった。きっと、芝生に座ってピクニック気分を、というコンセプトなのだろう。形もレンガでソファを模しているところが面白い。

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一方、幾何学的で人工的なフランス式庭園( 過去の関連記事 )は、ベルサイユ宮殿や城などの庭で見られるものが代表的だ。パリ市内でも直方体にきれいに切りそろえられた街路樹を見ることがあるので、どうやって整備しているのだろうとは思っていたが、以前クレーン状の機械で切りそろえているところに遭遇したことがあって、ああそこまでしてやるのねと感心したことを覚えている。

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2018年3月 2日 (金)

3の意味

3月になった。ところで3という数字は、どういう意味を持っているのだろうか。割り切れる2や4でもない、あえて3。今の時期だと金メダル銀メダルに次ぐ銅メダルで、メダルがもらえるのはトップ4ではなく3。プロダクトで例えると、二輪でもなく四輪でもなく三輪車( 過去の関連記事 )、あるいは三脚の家具( 過去の関連記事 )など、決して主流ではないもののちゃんと理由があってニッチを支えているものが多いような気がする。

こちらはドイツで見かけた古代の壺で、三つの把手が付いている。現代ではあまり見かけないのはなぜだろう。三人で運んでいたから?もしかして、昔は手が三つあった?

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パリの地下鉄車内にあった手すりも、不思議な三つ又。これはこれで機能的な理由がありそうだけど、溶接で作るのが大変だからなのか、あまり見かけない。

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2018年1月15日 (月)

一月の水位

一月です、ということで、この写真。パリ郊外を流れるロワン川( 過去の関連記事 )の河畔にあった水位計で、洪水の記録が刻されていたもの。比較的春先の増水が多いのは、雪解けと関係するのだろうか。そういえば先日、ドイツのライン川でも水位が上がって、河川敷が水没して閉鎖になったり、船が運航休止になったりしたとの報道を目にした。欧州ではそういうシーズンなのかもしれない。

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何百年も前の大洪水を刻している、ということはやはり、事実が忘れ去られることのないように後世にその危険性を伝えたいということなのだろう。日本に残る津波の石碑を想起させられる。

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そして、こちらはロワール川で見かけたもの( 過去の関連記事 )。確かにこの時、水位が高かったことを覚えている。自然は恵みがある反面で危険も同じだけある、というのは人類共通だ。

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